〜6月18日〜
《ベストタイミング》
つい1週間ほど前に、私は店長からお借りしていた本を読みました。実はこの本は、昨年の秋頃にお借りしていたのに、ずっと読んでいなくて、ずいぶん長いこと私の手元に読まずに置かれていた本でした。「俺は本読み返すとかはしないから、別に構わないけど、まだ読んでいないの?」と仰っていた店長はきっと呆れていたと思うのですが、なぜかどうしても私は、読む気持ちになれなかったんです。
本の帯に『最も泣ける感動作』とあったからかもしれません。おそらく私は、ずっと泣きたくなかったのだと思います。
そんなに長いこと、拒んでいた本をなんとなく導かれるように、私は、恐る恐る開いてみました。
読み出すとたいがい一気に読んでしまう私ですが、この本も一気に読み終えることになりました。そして、号泣…。そして、納得。
今回の緊急事態宣言で、2ヶ月も休業していた私が、この間ずっと自分と向き合い続け、自分の中に見出そうとしていた答えをあっさりと「これでしょ?」って、この本が教えてくれたのです。
ここまでベストなタイミングってある?って、驚きました。
本の内容が素晴らしかったのはもちろんなのですが、自分が求めていたものを自然と引き寄せることができた偶然にも偉く感動している自分がいました。
このことは、私がこの本から得た答えともリンクするのですが、自分がいかに恵まれ、いかに愛されているかということを証明してくれたように思えるのです。
今回のこの出来事のすべて丸ごとが、自分の存在意義をとことん追求し続けてしまっていた私を、優しく温かく包み込んでくれました。
読書家の店長は、どんなジャンルも読む方ですが、貸していただく時に、あべさんならコレかなって選んでいただいたんです。お借りした本は、どれも面白くて私は元気になれました。でも、今回偉く長い期間お借りしてしまったこの一冊からは、私を立て直すくらいの力強いメッセージを受け取ることになりました。
店長がこの本を選んでくださったこと、長い時間お貸しいただいたことも、全てが有り難く、感謝の気持ちでいっぱいです。
来週からお仕事再開しますが、私はちょっと生まれ変わったような自分で、生活してみたいと思っています。
※本は、浅田次郎さんの『おもかげ』でした。ご興味のある方、ぜひ、オススメします。
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